皆さんこんにちは。
静岡県掛川市を拠点に、水まわりの修理や上下水道配管工事、リフォームを手がけている神谷設備です。
住宅購入時はしっかり資金計画(返済計画・ローン)を立てますが、その後の住み始めてからのメンテナンス費用については、確保してない人がほとんどです。実際、どういう期間でどのぐらい費用が必要となるのでしょうか。
ここでは住宅産業協議会での発表資料をもとに、主なものについてご紹介したいと思います。
■構造体
・防蟻処理(木造の場合)
→5年〜10年ごとに再処理(15万〜20万円/1回)
新築時に施される防蟻薬剤の効果が切れるとシロアリが木材部分に侵入しやすくなるので、シロアリによる木材への食害が進行してしまいます。そのまま放置しておくと倒壊の恐れもあるため、防塵薬剤の散布やシロアリの駆除などの再処理や、定期点検が必要です。
■屋根
・粘土瓦
→25年~30年で増貼り、葺替え(140万~180万円)
粘土瓦の劣化に伴い、下地の防水シートも劣化していきます。そのため、時間の経過とともに雨漏りが発生する可能性があるので、増貼りや葺替えが必要となります。台風や地震など自然災害の直後は破損やズレが起こりやすいので、点検を依頼することも想定されます。
・薄型スレート瓦
→10年~20年で表面塗装(60万~80万円)
→25年~30年で増貼り、葺替え(140万~180万円)
紫外線や雨風、寒冷などの影響により、表面の色あせや塗装の剥離が発生したときは、表面の再塗装を行います。また、著しい反りや基材の崩壊、強度不足が懸念されるときは、重ね貼りや葺替えが必要となります。
■外壁
・塗装/シーリング目地
→10年~20年で表面塗装、打替え(60万~80万円)
→25年~35年で増貼り、表面塗装、打替え(60万~250万円)
自然環境の変化や経年劣化、藻やカビの発生などで外壁の塗装や、シーリング目地でのひび割れや切れが発生します。劣化具合によっては、増し貼りや表面塗装が必要となります。また、シーリング目地の場合は新しく打替えを行ったり、上から増打ちしたりする場合もあります。
■バルコニー
・防水(シート防水/FRP防水)
→10年~20年で重ね塗り、貼り替え(30万~70万円)
自然環境の影響や経年劣化によりシートの剥がれや切れが発生すると、雨漏れなどのトラブルを引き起こします。FRP防水の場合は定期的にトップコート(表面の防水層)を重ね塗りすることで、劣化を遅らせることができます。ひび割れや剥がれなど劣化が激しい場合は雨水が建物内に侵入してしまいますので、貼り替えが必要となります。
■設備
・給水・給湯管/排水管
→5年〜10年で点検、補修(1万円/箇所)
→5年〜10年で高圧洗浄(3万〜5万円)
配管接合部やヘッダー本体、配管が経年劣化することにより、水漏れや床の腐食、悪臭などが引き起こされます。定期的な点検や補修、高圧洗浄が求められるほか、25年〜35年ほどでは交換が必要となるケースもあります。
・床暖房(温水タイプ)
→10年〜15年で点検、部品交換(1万〜6万円)
→30年〜35年で本体交換(80万〜150万円)
配管の詰まりやボイラーの腐食・破損により、床が温まらないなどのトラブルが発生します。適宜点検や部品交換が求められるほか、大体35年程度で本体交換が必要となります。特に寒冷地では不凍液の粘性が高くなり、3年に1回程度の交換も必要となります。
・給湯器
→10年~15年で本体交換(15万~20万円)
経年劣化による部品の摩耗や基盤の故障により、およそ10年から15年ほどで給湯器の本体交換が必要となります。特に野外に設置している場合はホコリやゴミが溜まりやすく、お手入れしないと、故障を早めてしまうことになります。
■キッチン
・ガスコンロ/IHクッキングヒーター
→5年で点検、部品交換(1万〜6万円)
→10年で点検、本体交換(10万〜30万円)
ガスコンロとIHクッキングヒーターは、ともに約10年で機器本体を交換するのが一般的です。使用中にガスやゴムの焦げる匂いがするなどの異常が見られるようなら、直ちに使用を中止して住宅メーカーへの点検を依頼しましょう。
・食洗機
→5年で点検、部品交換(1万〜6万円)
→10年で点検、本体交換(10万〜150万円)
食洗機の本体交換の目安はおよそ10年ですが、劣化具合によっては、漏電による感電などの事故が発生する可能性があります。また、食洗機は「長期使用製品安全点検制度」の特定保守製品に指定されているため、使用開始から10年後に点検することが義務付けられています。
■トイレ
・便器/温水便座
→5年〜10年で点検、部品交換(数千円〜5万円)
→15〜20年で点検、本体交換(4万〜20万円)
パッキンの劣化やナットの緩みなどが原因で、床に漏水したり、本体の変色・腐食したりするといったトラブルが引き起こされます。温水便座では、各部品の劣化具合によって出火や火傷、漏電などが発生する可能性があるので、10年ほどで一式を交換することも検討する必要があります。
■まとめ
上記で挙げたものは住宅産業協議会の発表から主なものを抜粋してまとめていますが、実際は使用環境などによって、もっと長く使用できることもあれば、あるいは逆に短くなってしまうこともあるでしょう。
しかし、基本的に建材や設備は、使い始めたときからどんどんと劣化に向かっていきます。突然の故障や不具合が発生して大変なことになる前に、あらかじめ点検や交換にかかる予算を確保しておき、いざというときに備えておくと安心です。
なお、神谷設備では新築・リフォームのほか、住まいのメンテナンスを対応しております。ご家庭の資金計画に合わせて、無理のない点検・交換をご提案させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください!
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